著作権をめぐる争いの火種としての宇宙戦艦ヤマト その1

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その2
その3
その4

東京国際アニメフェア2009にて、
http://www.tokyoanime.jp/ja/

東北新社によって、宇宙戦艦ヤマトの新作劇場版が、年内公開とアナウンスされた。

http://www.oricon.co.jp/news/confidence/64286/full/
http://animeanime.jp/news/archives/2009/03/post_704.html
http://www.gigazine.net/index.php?/news/comments/20090318_taf2009_yamato/

今年のアニメフェアには、うちの会社は出展していないので、間接的に報道されている事実しか知らないけれど、ヤマトファンの"大きなお友達"には、嬉しい知らせだろう。ところが、ヤマトの著作権を巡る長年の争いを一度でも調べたことがある者なら、決して安心できるような発表ではない。

何故なら、今回の発表された新作のストーリーは、1994年(バンダイビジュアルから発売の宣伝用VHS・LD、「宇宙戦艦ヤマト胎動編 ヤマトわが心の不滅の艦」)から西崎氏が何度も製作しようとしてきた、「復活編」と呼ばれる新作のソレそのものにしか見えないからだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88_%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%B7%A8

http://www.geocities.jp/space_battle_ship_yamato_200x/yamato.html

http://www.zakzak.co.jp/gei/2004_07/g2004072003.html

http://www.j-cast.com/2006/10/02003179.html

ニコニコには、当時公表された動画まで上がっている。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4171760


ところが、今回の東北新社の発表に関する報道に、西崎氏の名前が無い。しかし、松本氏の名前はある。

単に、報道に抜けているだけなら良いが、過去にこれだけ話題になってきた人物の名前があれば、記者が書き落とすとは思えない。東北新社のホームページを見ても、まだ新作に関するニュースリリースも無いので、これ以上のことが分からない...


さて、この不安を共有してもらう(自分だけ不安なのは悔しい)には、その問題認識の前提となる、事の経緯を知る必要があるだろう。しかし、はっきり言って、ヤマト関連の醜い争いを一から説明すると大変なことになるので、経緯を知らない方は、2006年末の時点までをまとめられているブログや
http://echoo.yubitoma.or.jp/weblog/ClapHand/eid/411972/cid/25910/

以下のサイトをどうぞ。
http://members.at.infoseek.co.jp/just1bit/yamato/rights/history.html


問題は、東北新社が三共などに負けた一審判決:東京地裁平成18年12月27日

http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=1274

http://kanz.jp/hanrei/detail.html?idx=1275

の後だ。なんと昨年末、この訴訟"も"控訴審途中で和解してしまったわけだ。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081215/trl0812152023017-n1.htm

http://www.tfc.co.jp/news/detail.php?reg_id=203


しかも、一審で負けた東北新社が、和解金2億5000万円を得るという大逆転の内容に、誰もが驚いたはずだ。



一審判決から後、和解までの間、最初の劇場公開から30周年を迎えたヤマト周辺の動きは活発だった(一審係属中と思われる、TVシリーズ開始から30周年の時と比べて)。

http://lalabitmarket.channel.or.jp/site/feature/yamato_helmet.html

http://lalabitmarket.channel.or.jp/site/feature/deslar_wine.html

DVD-BOXや、関連グッズの発売が続いた。

  平成19年8月     平成20年2月

東北新社の文字もある宣伝ページに、西崎氏のメッセージが写真付きで公開されているのに、松本氏が一切触れられていないのが印象的だった。
http://www.dot-anime.com/tb/yamato/

そして8月、西崎氏自身が、正に今回東北新社の発表しているストーリーと同じ内容で、新作の製作を発表したばかりだったわけだ。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2008/08/01/13.html

http://eiga.com/buzz/20080804/1

この時点で
>今回は西崎氏曰く「全てがクリアに」なっての再始動だ。

と書かれていたのが気になっていた。和解の結論が予定されていたのだろうか?

しかし、当時の予定では、エナジオが中心となって製作される予定だったわけで、何か西崎氏の想定とは違ったことになっているのではないだろうか?

東北新社の和解は、西崎氏の想定の内か外だったのか、非常に気になる。


実は、ヤマトの著作権問題をややこしくしている理由の一つが、この控訴審段階での和解の繰り返しだ。

和解のもたらした弊害については、次のエントリーとしよう。

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コメント(2)

こんにちは。
実に的確に裁判結果を読み解いていますね。  私などは素人なので、何度も読み返したり、検索したりして内容を理解したものです。


さて、下記引用ですが、「松本氏の名前がある報道」とはどこでしょうか?
>ところが、今回の東北新社の発表に関する報道に、西崎氏の名前が無い。しかし、松本氏の名前はある。

私が知りえるのは
http://www.oricon.co.jp/news/movie/64286/full/
です。
ただこの記事はいささか素人じみた内容となっています。
「名作漫画」などという、何が原著か知らないような人物が書いたのでしょう。
また松本零士氏の画像にしても、1年前のイベントからの引用です。
まるで松本零士氏から発表があったかのような書き方ですが、実際その現場に松本零士氏がいたのか?東北新社のプレスに松本零士氏の名前があったのか?は不明です。

ブログ主さまが指摘する「報道」がどこのものか、教えていただけたら幸いです。

ブログ主です。コメントありがとうございます。
実は、このブログ開設以来の、初コメントで、気がつくのが遅れました(^^;

そちらのサイトも、初めて拝見させていただきました。後でじっくりと読まさせていただこうと思います。

さて、ご指摘の「報道」ですが、正にそのご指摘のORICONの記事のみです。
ブログに書いた通り、今年は私自身が会場に行っておりませんので、「間接的に報道されている事実しか知らない」と断りを入れた上で、「今回の東北新社の発表に関する報道に」という書き方で、東北新社の「発表」そのものではなく、それに関する「報道」に、松本氏の名前が出てきている、と表現しました。

ですから、私自身、東北新社の発表に松本氏の名前があったかどうかは不明という認識ですが、少なくとも、西崎氏の名前は無かった(あれば報道されているだろう)と、想像しております。

ところが、少し厄介に私が感じたのは、mixiでの話です。mixiでは、様々なニュースが配信されているのですが、松本氏の名前の出てているORICONの記事も配信されており、それが断トツで参照されているのです。

ORICONの記事を見て日記を書いている人が、今230人を超えています。他のアニメ!アニメ!やGiGAZiNEの記事では、10人20人程度の注目なのですが、ORICONの記事だけ注目度が高いのです。

記事の良し悪しではなく、最も影響が出てしまっている記事に、松本氏の名前が上がっている点に、残念な気がしております。

なお、コメントと直接関係ありませんが、先ほど、リンクの記載を忘れたものを追加修正しました。
ニコニコ動画にアップされている動画へのリンクと、
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4171760
劇場版30周年グッズのリンク2つです。
http://lalabitmarket.channel.or.jp/site/feature/yamato_helmet.html
http://lalabitmarket.channel.or.jp/site/feature/deslar_wine.html

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このページは、ranpouが2009年3月21日 06:51に書いたブログ記事です。

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