政権交代し、昨日第二次安倍内閣が発足した。
まあ、世間の人は興味ないだろうが、クール・ジャパン担当の大臣が、表現規制推進な稲田朋美氏ということで、コンテンツ界隈はザワザワしてる。
まー、クールじゃないよね。
でも、クール・ジャパンがクールじゃないのはいつものこと。
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/overseas_projects.htm
とっくに、クールでもなんでもない事業が大半になっている。今更、担当大臣が表現規制推進だろうと何だろうと、これ以上悪化の余地はなさそうだ(苦笑)
とは言っても、民主党政権下のクール・ジャパン推進が全部ダメだったわけではない。世間は注目してないだろうが、このブログで注目していたAll Nippon Entertainment Works(以下「ANEW」とする)の事業で、野田政権終了間際に面白そうな発表があった。何と、ガイキングのハリウッド実写映画化が!w
http://www.an-ew.com/ja/article/120/
http://corp.toei-anim.co.jp/press/2012/12/anew.php
http://www.animeanime.biz/all/1212194/
ANEWは、政府が9割を出資するファンド「産業革新機構」が60億円を出資して設立した国策会社であり、ハリウッド映画を作って儲けることだけが目的ではない。作品の権利は持つけれど、ノウハウがなくてハリウッド進出がなかなか成功しない日本のコンテンツ企業に、グローバル展開のノウハウ蓄積、人材育成をする機会を与えることなども想定されている。(ただ、当のANEWのサイトの説明には、ちょっと抜けてるような気もするが...)
詳しくは、以前書いたものをどうぞ。
「国策会社とクール・ジャパン」
http://maruko.to/2011/11/post-123.html
長年注目してきたので、やっとここまで来たかという感じがする。
俺たちクールだから、販路拡大のファンド作って海外の制作会社に出資すりゃ売れる!とか大きな勘違いをしていた麻生政権時代から、民主党政権下でここまで修正・進展したことは、素直に評価したい。しかも、民主党政権はどうやってここに辿り着いたかと言えば、2010年の経済産業省アイデアボックスを無視できない。
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/open-meti/
オープンガバメント推進の一環として、経済産業省アイデアボックスで国民の意見募集したことで、自民党政権時代には届かなかったコンテンツ業界の現場の声が、やっと政府に認識された。
ガイキングの権利を持っている東映アニメは、ヴァルハラ・エンタテインメントと共同プロデューサーとして関わるとのことだが、ハリウッドのノウハウをしっかり吸収して欲しい。そして、単なる金儲けで終わらせず、日本のコンテンツ制作現場に、ハリウッド映画制作の仕事を振ってくれ!
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