8bitNewsのYoutubeチャンネルメンバー登録したった

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堀潤が、とある呼びかけ動画を公開したのを見て、ちょっと書いてみることにする。まずは以下の動画必見。

「【呼びかけ】8bitNews+堀潤のYouTubeチャンネルではメンバーのみなさんを募集中です!想いを込めて9分間お話しました!」

メンバー増えて欲しい。
けど、「市民と一緒に発信する双方向のメディア」と言われても、8bitNewsを今まで知らなかった人にはちょっと補足が必要かなと思った。

10年位前のことから知らないと、お金払ってメンバー登録しようという気にならないのではないかと。(メンバー登録した後に見られる動画では、ちょっと説明されているのだけどw)

■そもそも
NHK入った経緯とか知らない人は、まずは上の動画にちょっと驚くかもしれない。けれど、そういう人なんで、10年前に堀潤がNHKを辞めた時は、結構な話題になったのだ。

「NHK堀潤アナ「脱原発」で退職 上司と「最後の談判」つぶやいていた」
J-CASTニュース:2013年03月21日
https://www.j-cast.com/2013/03/21170563.html?p=all

当時このブログでも取り上げた。
「NHKのジレンマが退職してしまった件」
http://maruko.to/2013/03/post-140.html

ブログの中のリンクは色々と切れているけれど、今もう一度見たらやっぱり面白かった以下の動画はオススメ。まだNHK在籍中の2012年4月、とあるシンポジウムにて、1:26:40あたりからの爆弾発言。

●2011年夏に一度辞表を出していて、慰留され、留学することになった。
●アメリカからパブリックアクセスやSNSのノウハウを持ち帰れば、電波解放やる根拠が生まれる。
●NHKにパブリックアクセスを導入させるのに3年で勝負をかける。できなかったら辞める。
●ダメだったら別の方法でNHKを動かせばいい。

ところが1年後、留学先で原発事故を追ったドキュメンタリー映画を作り、上映しようとしたらNHKに中止を指示される。復帰後にアサインされた番組は、何故か「きょうの料理」だった...というのが、上記J-CASTニュースの話。

3年を待たずに、勝負が見えてしまった訳だ。辞めたの納得でしょ。

■応援したくなる
東日本大震災後、NHK職員としては正直で踏み込み過ぎとも見えるツイートは、当たり前だけれど話題になった。ここでフォロワーが増えたことが、堀潤の背中を後押しした部分もあっただろう。しかし、政治家からはTwitterをやめさせろと圧力がかかり、上司ともめる。当時坂本龍一に心配されたという話も、納得できる。

「追悼・坂本龍一。NHKを辞めた堀潤に託した「大切な言葉」」
Forbes JAPAN:2023年4月10日
https://forbesjapan.com/articles/detail/62313
「負けるな、声をあげよう、諦めるなといった、勇ましい言葉は一つもなかった。ただただ、僕の心と身体を想い「いつでもSOSを出すんだよ、隣にいるから」という優しい言葉が並んでいました。」

これは、色々と頑張った人間でないと、他人にかけられない言葉だ。絶妙なタイミングで、なんと適切な言葉を必要としている人にかけたものだと、坂本龍一に感心してしまう。スゲー。
(対照的に、翌年2012年の上の動画のシンポジウム会場で、堀潤に何年後に電波を解放するのか目標を答えさせた客席の人、ギリギリ頑張ってる人間をよくも追い込みやがって...と思う(苦笑))

そして2013年にNHKを辞めると、フリーになった堀潤を支援しなきゃ的な動きがあり、ブロマガが立ち上がる。この時、ドワンゴに電話してブロマガ開設を手配したのは宇野常寛で、「僕の役割は、堀さんがちゃんと生活して取材もできるようにすることだ」と言ったとか。なんという人徳。
自分も当時早速、これに登録した(遠い目)
https://ch.nicovideo.jp/horijun/blomaga/ar177214
この時の堀潤は、何も仕事が決まっておらず、ニコ生で生活費を稼ぐというところからのスタートだったわけだ。

NHKを辞めた経緯が原発絡みということもあり、使ってくれるメディアなんて無いのだろうと思っていたけれど、約半年後にはTOKYO MXでまさかのレギュラー番組MCに抜擢。更にその半年後には「モーニングCROSS」が始まり、現在の「モーニングFLAG」へとつながる。あっという間に同局の朝の顔となった。(流石「再生工場」MX(笑))

しかも、番組はTwitterとか活用しまくっていて、パブリックアクセス的な堀潤の過去の発言を知っている視聴者からすれば、それが単なる流行りを取り入れただけではないということがよく分かった。
その後の八面六臂の活躍は、本当に敬服する。

もうブロマガ会員で支援しなくても大丈夫と思った頃、自分はブロマガ解約してしまったのだが(^^;;

■さて8bitNewsとは
https://8bitnews.org/?page_id=320
「誰もが一次情報発信者になれる時代。既存のマスメディアによって濾過された情報とは対局にある発信がそこにある。8bitNewsは ニュースルームに革命を起こす。「パブリックアクセス」の実現を掲げ「市民の発信力強化」に貢献する。電波を解放し、だれもが自由にマスメディアを使って 発信できる権利をこの国に根付かせる。」

パブリックアクセスが良く分からない人は、wiki読んで。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9

日本では、一部のケーブルテレビやコミュニティFMで実現している部分もあるけれど、他国と違って法整備されていないことが問題の一つ。だから、NHKではパブリックアクセスが実現していない。堀潤がNHK時代に言っていた電波の解放というのは、NHK内部からパブリックアクセスを実現するという話だったけれど、今はそれを外部から実現するために8bitNewsがある。

他国では、市民がパブリックアクセス出来る能力を学ぶためのアクセスセンターがあったりもするけれど、日本にはそれが無いので、
「一方で市民が発信力を高めるために、演習の場を提供する。取材力、撮影技術、編集能力、制作力、そして発信力。 8bitNewsのグループがこれらを身につけた市民の育成を支援する。」
というのも8bitNewsの使命になっている。

パブリックアクセスの必要性自体が分からない人は、昔書いた以下の投稿をご参照下さい。
http://maruko.to/2013/04/post-141.html

民間の運営会社の不透明な判断基準でいつアカウントを凍結されるか分からない、Twitterでつぶやくのと一緒ではないです。

特に大事なのは、有事の時。
堀潤には、東日本大震災当時の、公共放送としての役割りを果たさなかったNHKへの苦い思いが、今もきっとある。

チャンネルのメンバー登録しても良いけど、胡散臭いなぁ~という人。
東京都で公開されているNPO法人としての情報はこちら。定款、役員名簿、事業報告書も読める。
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/houjin/npo_houjin/list/ledger/0010080.html

正式名称は「特定非営利活動法人8bitNews」
定款第3条に記された目的は以下。
「この法人は、居住地域を特定しない人々(以下市民)に対して、各個人が取材する映像および記事を自ら情報を発信する仕組みを提供し、市民が社会により積極的に関わることができる環境整備を促進させる事業を行い、市民が情報を自由に発信し、かつその情報を取捨選択することができる社会の実現に寄与することを目的とする。」

あと、出来た当時の紹介記事があった。

朝日新聞デジタル:2012年8月10日
「NHK・堀潤アナウンサーが参加 新たな市民ジャーナリズム「8ビット」」
http://www.asahi.com/digital/mediareport/TKY201208070168.html

当時と今では変わっている部分もあるだろうけど、これをNHK在職中に立ち上げたということ自体、驚くべきことだ。

■10年経って
先月末、10年前にブログで書いたことを当時Facebookに投稿していたのが、「思い出」としてリマインドされ、堀潤NHK辞めて10年と気付いた。

もう、MX以降の堀潤しか知らない人も多いだろうから、上に書いた経緯のようなことを改めて書いておきたかった。

坂本龍一とか色んな方が亡くなって途方に暮れたくなるのは分かるけど、そういう堀潤自身だって、きっと誰かの希望に違いない。

今後も応援し続けたいので、ご自愛下さい。不摂生で健康害したりしたら、勝手連はきっと許さんです...とか言ってみるテスト(死語)

ということで、早速YouTubeチャンネルのメンバー登録したので、今後も「したたかに、しなやかに。」を是非是非。

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このページは、ranpouが2023年4月15日 08:59に書いたブログ記事です。

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