医薬品ネット販売規制って違憲だわな

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http://journal.mycom.co.jp/news/2009/05/25/067/index.html
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/05/11/061/index.html
この問題、ずっと楽天が代表して奮闘していたので、訴えるのも楽天かと思ってた。

そしたら、ケンコーコムとウェルネットか。
よく考えたら、原告適格として適切な判断ですな。
http://www.kenko.com/company/pr/archives/2009/05/post_62.html
元々は彼らの戦いだからね。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20094800,00.htm
http://event.media.yahoo.co.jp/nikkeibp/20090520-00000000-nkbp-bus_all.html
楽天自体は嫌いだけど、この問題提起は正しいと思って、かなり以前に署名はしていた。
http://event.rakuten.co.jp/medicine/net_signature/
http://japan.cnet.com/sp/drag/story/0,3800097284,20392676,00.htm

今回、今までの第1類医薬品に加え、第2類医薬品のネット販売を禁止する、時代錯誤もはなはだしい医薬品販売規制は、厚生労働省令だ。改正薬事法は、ネット販売を規制するとは書かれてない。

改正薬事法第36条の6は、最後に記しておくけれど、第2類医薬品に関しての2項の解釈が問題。
「適正な使用のために必要な情報を提供させなければならない」
とあるだけなのだ。

これを勝手に厚生労働省が解釈すると、ネット販売が禁止される(失笑)

法律で、「厚生労働省令で定める」と書いてあるところは、彼らの裁量ってことになるけれど、裁量権の逸脱・濫用ってやつだ。

立法府は、もっと怒って良いよ。
立法しても、文言解釈でいくらでも役所が利権のために自由に省令で捻じ曲げられるなんて、国会は馬鹿にされてるという証拠。

厚生労働省って、気持ち悪いほど、おかしい。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2009/04/07/23049.html
ここまで本当に、心底腐ってると、ある意味スゴイ。
http://hfm78837.at.webry.info/200710/article_5.html
役人の天下り先確保のために、国民全体の利益が省令で大々的に奪われるなんて、この国は面白いにも程がある(苦笑)

そういうことは、もっと隠れて、コソコソやれよw

そんなことを平気でやっちゃうからこそ、厚生労働省は解体すべし、なんて話が出てくるわけだけど、解体されそうだからこそ、今のうちに非業の限りを尽くそうってことで、再就職先を確保するのに躍起なのかと思うと、かなり泣ける...orz

ちなみに、当然MiAUも動いてた。
http://miau.jp/1242288000.phtml

で、法律をお勉強の皆さんからすれば、直ぐに思いつくのが、かつての薬局距離制限の違憲判決だ。

これは、現代版、薬事法薬局距離制限規定違憲事件なのだ。しかも劣化版。

訴訟の結果が出るまで、何年かかるか分からないけれど、覚えなければならない判例が、また一つ増えること間違いなしだ(涙)

仮に、法律の解釈としての厚生労働省(というか大臣)の裁量が逸脱していない場合は、法律が憲法違反だろう。憲法22条1項の職業選択の自由を侵害する、消極目的規制に対する違憲審査は、規制の必要性・合理性の審査と、「よりゆるやかな規制手段で同じ目的が達成できるかどうか」だ。

どう考えても、
「適正な使用のために必要な情報を提供させなければならない」
ために、ネット販売を禁止するより他に、よりゆるやかな規制手段があるだろ(大失笑)

別に、薬局の無い離島や、薬局に頻繁に行けない身障者の便益を例に出して、省令を非難するまでもない。どうやったら、この規制を合憲にできるかいな!

まだ、積極目的規制なら合憲の可能性あるけど、消極目的規制だからな。
最高裁が、仮に目的二分論を採っていないとしても、今回は明確に消極目的規制だ。

厚生労働省の役人が、この昭和50年の最高裁判例を知らないはずがなく、裁判になれば負ける可能性が高いことくらい、知っているのではないか?

それでも、判決まで時間がかかるから、私利私欲はつくせるってことか?

くだらねー

あ、色々意見でてる。
http://japan.cnet.com/panel/story/0,3800077799,20392987,00.htm

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第三十六条の六
①薬局開設者又は店舗販売業者は、その薬局又は店舗において第一類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師をして、厚生労働省令で定める事項を記載した書面を用いて、その適正な使用のために必要な情報を提供させなければならない。
②薬局開設者又は店舗販売業者は、その薬局又は店舗において第二類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者をして、その適正な使用のために必要な情報を提供させるよう努めなければならない。
③薬局開設者又は店舗販売業者は、その薬局若しくは店舗において一般用医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又はその薬局若しくは店舗において一般用医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた一般用医薬品を使用する者から相談があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者をして、その適正な使用のために必要な情報を提供させなければならない。
④第一項の規定は、医薬品を購入し、又は譲り受ける者から説明を要しない旨の意思の表明があつた場合には、適用しない。
⑤配置販売業者については、前各項の規定を準用する。この場合において、第一項及び第二項中「薬局又は店舗」とあるのは「業務に係る都道府県の区域」と、「販売し、又は授与する場合」とあるのは「配置する場合」と、第一項から第三項までの規定中「医薬品の販売又は授与」とあるのは「医薬品の配置販売」と、同項中「その薬局若しくは店舗において一般用医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又はその薬局若しくは店舗において一般用医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた一般用医薬品を使用する者」とあるのは「配置販売によつて一般用医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は配置した一般用医薬品を使用する者」と読み替えるものとする。

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このページは、ranpouが2009年5月30日 11:20に書いたブログ記事です。

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