三行半ならぬ200行越え

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一昨日、某関連会社に対して、とある契約の更新を断るメールを出した。

あまりにも相手のお粗末な姿勢と、契約上の義務の不履行から、本来協力関係を維持すべき状況にありながら、これ以上の契約更新は損失でしかないと、綿密な打ち合わせの結果に経営判断として確定した内容だ。

この一週間、この問題に誰も結論を出せず、指針を示すようにと言われていた。契約締結時からの経緯や、その時々の相手側担当者の対応、社内の資料 との照らし合わせなどをして、更に現在進行中のプロジェクトとのタイアップの事情などを総合考慮し、僕の意見としては、相手が改心(義務を履行)すること を最低限の条件とするなら、契約更新は可能である、と意見をまとめた。

しかし、そこまでアレなら、もう更新はしない、という経営判断が出たわけだ。意見とは異なる結果だけど、仮に契約終了後に問題が起こっても、そのリスクは負うという判断の上に結論が出されたので、何か晴れ晴れした感じだ。

「喧嘩しないでね」という条件付きで、相手にどんな三行半をたたきつけるか任されたけれど、関連会社だから、遺恨は残せないのは重々承知。かつ、 プロジェクトの協力関係も維持しなければならない。問題は、そもそもこの契約が、1年契約であるにも関わらず、相手側担当者が3年契約だから更新しないな ら違約金を請求するなどと言っている点だ。

どう見ても自分より年上の、40代後半から50代前半くらいの3名の担当者に対して、ビジネスの基本を教えなければならない。あなた方は、全員、契約書を読んでないだろ!と。

あなた方が作った契約書の規定に従っても、あなた方の行為は、こちらから損害賠償請求が可能だ。もちろん、関連会社にそのようなことをするつもり はない。3年契約だという誤解は、ビジネスの常識からありえないような根拠だから、考慮にすら値しない。それでも違約金を請求できるなどとあなた方が考え ているのだとしたら、我々も損害賠償請求を否定できない。そんなことはされないことを期待しますよ、という趣旨だ。この部分の文言には、相手方の戦闘意欲 を削ぐよう、細心の注意を払った。

他は、不信が生まれた詳細の経緯と、担当者個別の具体的な非難、過去の契約締結時に尽力していただいた担当者への感謝、更には、今後の協力関係は維持するので、あなた方の代理店としての面子も保ちますよというメッセージを行間に含ませた。

そして、相手方に十分な議論の時間を与えるため、あえて、このメールの翌日と翌々日は私用で休むので、連絡をいただいても返事が遅れる可能性があります、と侘びを入れた。

そんな200行越え+jpeg証拠資料画像添付のメールに対して、明日以降、どんな返事が来るのか考えると、ハラハラドキドキしてしまう...

新司法試験を目指す者としては、弁護士ってもしかして、こんな毎日なのだろうか?とか考えてしまう。

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このページは、ranpouが2009年2月 5日 09:37に書いたブログ記事です。

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