明けましておめでとうございます。
今年の画像は、5~6月乗船したクイーン・エリザベスから。その乗船記はこちら。
https://cruisemans.com/@ranpou/4457
母が背骨を圧迫骨折した1月のMSCベリッシマ乗船記はこちら。
https://cruisemans.com/@ranpou/4338
その際の、海外旅行保険での貴重な体験は、一つ前の投稿になりますがこちら。
http://maruko.to/2024/11/post-174.html
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■MSCベリッシマと母の怪我
昨年は、「今何してるの?」と聞かれると答えに困るような1年でした。元日からホテルニューオータニ東京のカジノイベントでのディーラーが仕事始めとなりましたが、その後1月7日から母とのMSCベリッシマのクルーズ。そこで背骨を圧迫骨折した母のため、船の医務室や台湾の病院対応に追われましたが、なんとか帰国。そこから、歩けない母に付き添っての通院がしばらく続きました。(詳細は、上のリンク先をご覧ください。)
骨折と同時に怪我した足の打撲の内出血というのも酷く、内部が広範に壊死。その細胞を取り除く簡易な手術の後、傷口がなかなか塞がらず、その位置が母自身では見えない場所だったので、毎日のように包帯や薬の交換を担当。お医者さんの言うことを正しく理解せず、自己流に解釈していい加減なことになる母と、よく揉めました。前年から検討していた5月のクイーン・エリザベスは、もしかすると難しいかもしれないのでまだ予約せず、値下がり状況の変化をウオッチする毎日でした。
3月下旬、お医者さんから行って良いと言ってもらえたということで、やっとクイーン・エリザベスでのアラスカクルーズを予約。叔母も行くこととなり、母・叔母80代姉妹との3人旅に。予約してしまえば、もう行くしかないので、まだ歩行機能が回復していない母にも、リハビリのモチベーションを上げる理由になったようです。折り畳み式の杖を買い、どうにか一人で出歩けるようになりました。
■クイーン・エリザベス
クイーン・エリザベスは、5月24日に東京国際クルーズターミナルから出航。青森、小樽を経てアラスカへ。Kodiak、Seward、Hubbard Glacier、Icy Strait Point、Glacier Bayと氷河や野生動物といった大自然を満喫しながら、6月11日にバンクーバー到着。途中、日付変更線の関係で5月31日が2回あり、計20日間のクルーズでした。(詳細は、上の乗船記をご覧ください。日本の代理店を経由すると高いので、いつもの通りアメリカの旅行会社経由で安く予約したのですが、バルコニーのある3人部屋にかかった費用は、一人につき約20万円。)下船後、バンクーバーを数日観光し、帰国の飛行機はホノルル経由に。ホノルルも久々に数日観光し、帰国は6月17日でした。
旅行というのは、必然的に皆で一緒に食事をしたり観光したりで、何もせずに時間を無駄にするということが少ない。特にクルーズだと、食事と夜のショーだけでなく、毎日様々なプログラムが船内のあちこちで組まれていて、それらを楽しもうとするとスケジュールに追われる日々となります。これが、母のような高齢者には良いリハビリとなる。帰国すると、旅行前より歩けるようになっている。(実は、2022年に地球一周した時もそうで、あれは3カ月近くかけたハードスケジュールで、様々な難所をスパルタ式に母に歩かせた結果、旅行前より背筋が伸びて確実に運動機能が改善しました。)ところが、帰国して目標が無くなり自堕落に生活するようになると、また徐々に歩くのが大変な感じに戻っていってしまいます。
■何故かフィリピン
そこで、次の旅行を検討せねばと、9月に東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン2024」へ、母を連れて行きました。すると吃驚。フィリピン政府観光省のブースで、まず自分がセブ島のカジノホテルのペア宿泊券に当選。その手続きをしている間に今度は母が、マニラのホテルのペア宿泊券や往復航空券に当選。見ていた人たちも驚いていましたが、それぞれが当選したものを使って二人でフィリピン旅行をしようとなりました。
年明けにでもと思っていたら、セブ島の宿泊券の有効期限が年内と短く、急ぎ計画を立てることに。まず、母の航空券についてフィリピン航空に問い合わせたのですが、奇妙なことが。当たったのは一人分だけだと言うのです。フィリピン政府観光省に問い合わせると、宿泊券はペアだけど、航空券は一人分しか当選してないという吃驚正式回答。そんなバカな話あるかと思いつつ、一人分だけ航空券買うの仕方ないなと諦めました。が、値段を具体的に調べると、もっと変な話に。フィリピン航空で当選したのは一人分の航空券だけなので、母にしても燃油サーチャージ等は払う必要がある。それにもう一人分買い足す費用を合算すると、8万円以上かかることが判明。ところが、同じ路線を二人分LCCで新規に買うと、4万円ちょっとで済む。なーんだ、当選した航空券使わない方が全然安いじゃないか!
更に、どうせ行くなら新しいカジノホテルや豪華なところも泊まってみようとか、ボホール島も観光しようと話が膨らみ...タダより怖いものは無いとはこのこと。当たったから旅行しようという話だったはずなのですが、普通に数十万円かかる旅行に化けてました。
そんなこんなで、高いリハビリ旅行となりましたが、雨季の終わる11月の下旬から12月上旬にかけて、ボホール、セブ、マニラと母と旅してきました。帰国すると母自身、また歩けるように改善していることを自覚したようで、こういうのをリハビリツーリズムとか介護ツーリズムと呼ぶそうだと教えると、次の旅行に意欲を持ち始めました。
■MSCベリッシマにリベンジ
そんなこんなで、また1月のMSCベリッシマはどうかと母に提案。1年前、母が乗船前に大怪我をしたベリッシマです。行先の上海はおろか中国に全く興味が無かった母ですが、リハビリツーリズム的に行く気になりました。
何故またベリッシマなのかと言えば、相変わらず安いから。はっきり言って、この船好きではなくて、クルーズマンズに書いたレビューも低評価ですが、自分は3度目のベリッシマ。どれくらい安いかと言うと、那覇から宮古島経由して上海へ向かう片道クルーズ4泊5日で、母と二人でUS$299。これで諸税込み。夏頃気付いた時から、アメリカではこの値段で予約出来ました。(日本の代理店は、11月時点で一人約6万円+諸税2万円。中国へのビザ無し渡航が解禁されて12月になってから、一人約2万円+諸税2万円に値下げされましたが、それでも二人で8万円。高くてもサポートが手厚いとかならまだしも、クルーズに関して質問してもろくな答えが出来ない代理店ばかりで、自分はそういう日本の会社を使いたくありません。)
で、母は中国で行きたいところ無いというし、そこから先につながるようなクルーズも見つからなかったので、上海からは飛行機で帰国する予定でした。ところが母、帰国便を決めた後になって、こともあろうか万里の長城に行きたいとか言い出しました。まてまて、それ上海に無いぞ。行くなら北京からだ。この真冬に北京で、しかも万里の長城とくれば、氷点下10度以下とか。バカなの?死ぬ気?
ということで、冥土の土産なのか、冥土への直行デス・ロードなのかよく分かりませんが、防寒着フル装備で万里の長城行きが決定。帰国便を上海発から北京発に変更(デルタ航空のマイレージ使った特典航空券だったので、変更は無料)しました。調べると万里の長城も色々とあって、恐らく八達嶺長城という場所に行くことになりそうです。が、一つまた問題が。トイレ事情です。
母はトイレが近く、旅先では常にトイレ探しに苦労します。なので、万里の長城のトイレ事情を調べたところ、トイレはいっぱいあるけれど、どうやら和式トイレしか無いらしいと判明。膝も悪いので、座ったら最後、母は自力で立てません。はてさて...
■老々介護とカジノツーリズム
ということで、「今何してるの?」と聞かれると、88歳の母のリハビリツーリズムに付き合う51歳の息子に適した表現としては、「老々介護してる」と答えるのがベストなのかもしれません。旅行の準備>旅行>後始末を繰り返す1年でした。
もちろん、クルーズ船のカジノ、バンクーバーのカジノ、フィリピンのカジノと、自分にとってはカジノツーリズムが成立していることが母に付き合う最低条件であり、昨年もカジノの無い旅行はしていません。
セブ島に新しく出来たカジノは、また行きたいと思わせる良いカジノでしたし、クイーン・エリザベスのカジノは相変わらず最高でした。なんと、同じカジノスクールの1年先輩が、ディーラーとして乗船していたのです。外国のクルーズ船で日本人デイーラーと出会うこと自体滅多に無いというか、クルーズ歴20回を超える自分も初めての経験でした。フィリピンでは、新しいルールのブラックジャックに2種類遭遇。斬新なルールのゲームに出会えるのも、カジノツーリズムの醍醐味なのです。
将来日本にカジノが出来ても、こんなことはあり得ません。ゲームの種類やルールはカジノ管理委員会が予め勝手に決めてしまっており、カジノ事業者が新しいルールや面白いゲームを導入することは許されないからです。世界では、カジノによってブラックジャックの派生ゲームが様々あり、「新しいブラックジャックをプレーしたいから、あっちのカジノ行ってみよう」とか選択肢がある。そんな当たり前の自由が、日本では将来も許されない。圧倒的に海外の方がカジノが魅力的な以上、カジノツーリズムを続ける理由は当分無くなりそうにありません。
それでは、本年もどうぞよろしくお願い致します。
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