■ちょっと前の話から
昨年度、東京都の「都政モニター」というのを拝命していたのだが、去年3月に、以下のアンケートがあった。
Q1.今の子供たちが持つ耐性※について、日頃どのように感じていますか。あなたのご意見を自由にお書き下さい。
※耐性:様々な課題を克服するなど、環境変化に適応できる逞しい力
Q2.子供たちに耐性を身に付けさせるために、家庭、学校、地域がそれぞれどのような役割を果たしたらよいとお考えですか。あなたのお考えを自由にお書き下さい。
Q3.体罰を与えてもよいからきちんと教育をしてほしいという保護者の要望や、生徒や親に信頼されている教師による教育的な体罰は肯定されるべきといった意見もあります。体罰など強制力を働かせる教育方法についてはどのような考えを持っていますか。また、子供の教育を行う上で、言葉で言ってもわからない場合に、あなたが効果的と考えるのはどのような方法ですか。あなたのお考えを自由にお書き下さい。
その後東京都は、「「子供の耐性をいかに培うか」~教育再生に向けて東京から考える~平成24年度第1回「~東京ビッグトーク~石原知事と議論する会」」を開催した。
http://www.metro.tokyo.jp/POLICY/TOMIN/GIRON/eim68100.htm
つまり上記アンケートは、今の子供に耐性がないという前提で、耐性がないのは体罰ができないからで、言葉で言ってもわからない子供に体罰で耐性をつける教育を石原都政はやりたいけど、意見ある?という背景で、この会のために行われたものだったのだと、後から理解した。
上記東京都のサイトを見た時、戸塚氏の「教育というのはむしろ男がやるべきことであって、女が口を出してはいかん。」とか、「女は体罰が嫌い。男はやりますよね。絶対にやらんという、それは男じゃない。」とか、よくもこんな会に税金使ったものだと、本当に残念に思ったものだ。まあ、石原氏自身は、戸塚氏の支援者なので、疑問に感じないのだろうけど。
しかも、参加してる都民の意見も酷かった。
「小学校3年生以上は小野田自然塾、それから中学生は戸塚ヨットスクール的なことを体験させる。本来は家庭がやるべきですが、今の親御さんは無理だと思いますので、学校で一度きりではなくて、学年ごとに毎学期組み入れて、連動性を持ってやるということです。戸塚先生のところはきちんとしたマニュアルも、それから指導員もおられると思いますので、子供の事情を考慮しながらやれば、まさに大船に乗った感じで大丈夫ではないかと、成長させてくれるのではないかと思います。」
親が、自分の子供の教育をしないことを前提に、行政に子供の教育を丸投げして安心しようって、なんだコイツ?という感じ。
まあ、当日の会場では、もっと過激な話もあったようだが。
http://togetter.com/li/306712
■そして最近
大阪での残念な事件を受けての、体罰への批判的な世論の動きに、どうやら危機感を覚えたらしき団体がいる。
その名も、「体罰の会」だ。
http://taibatsu.com/
体罰を教育だと主張するこの会は、最近少し話題だ。
http://matome.naver.jp/odai/2135780081451014501
http://getnews.jp/archives/284055
掲示板の内容が変態すぎるという意味でも、話題だ。
http://toriaezumitekitayo.blog88.fc2.com/blog-entry-406.html
それが、なんでも「子供は体罰を受ける権利がある!」そうで、来月緊急集会とやらを主催するそうだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/inosisi650/67743913.html
共催の「戸塚ヨットスクールを支援する会」というのは、
http://totsuka-yacht.com/nyukai.htm
日本維新の会の共同代表の石原前都知事が会長を務めている。
うわぁ...って感じ。
きっと、お腹イッパイを通り越して、吐き気をもよおしそうな議論で盛り上がりそう。
「~東京ビッグトーク~石原知事と議論する会」の時は、まだ体罰に批判的な意見もあったけれど、今回は...
日本維新の会は、大きな問題で代表同士の意見が180度食い違うのは、今に始まったことではないけれど...いっそのこと、橋下・石原の両共同代表を緊急集会とやらに呼んでもらって、二人で議論してはどう?
まあ、普通はそういうの、党内でやるんだけどね。
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