今まで、外務大臣としての前原氏は、全く支持してこなかった。
このブログでも、丁度一つ前で、中東への対応で批判したばかりだ。
あの性格は、柔軟性の求められる外交には、向かないと思ってきた。だから、前原氏が辞任したこと自体は、その「理由」や、それが「今」である点を除き、許容できなくもない。
しかし、政治資金規制法が想定して排除した献金が、今回のようなケースなのか甚だ疑問。
潔く辞めるのは、氏の性格として、気分としては楽だろうが、それが本当に国益に適うのかね。
それに、政治献金したことがある人間なら、「え?今まで、国籍なんてチェックされたことないんだけど。」って思ってる人が少なくないだろう。
多分、今回の辞任を当然と思ってる人は、政治献金の経験がない人が多いのではないかね?
そりゃ、外国人からの献金が禁じられていることは、どの党だってホームページに書いている。献金する側に、注意が促されている。だけど、あの手の説明は、読まない人間は読まない。
では、献金を受ける側は、どうやって外国人からの献金を排除すべきかね。
ただでさえ、個人献金の文化が一般化していないのに、献金前に戸籍謄本送れとか言われたら、普通は面倒で、献金なんて集まらなくなってしまう。
まさか、振込みした口座や、クレジットカード会社から、名義以外の個人情報が勝手に伝えられているわけではあるまいに。
だから、献金受けた側も、故意かどうかが重用なんだよね。
(というか、献金受けた側が認識していなければ、影響受けないのだから、禁じなきゃいけない理由がない。)
前原氏は、献金者が在日外国人の知人であることは認めたけど、その知人が自分に献金していたことを自覚してなかったと言っているわけだ。
もちろん、それを知らなかったと言っても、アンチ民主な人は「言い訳」と思うだろう。しかし、公民権が停止されるべき法律要件を満たしていたかどうかの事実認定は、裁判所が判断すべき事柄。にもかかわらず、司法の判断もなしに、辞任しちまった。(まあ、わが国が、司法判断を待たずに素人が法的評価をして責任追及するトンデモ国家であることは、今に始まったことではないが。)
つまり、今回の辞任は、政治資金規正法違反によるものではなく、自分が許せない過失を犯したから、続けることが国益に適わないという自己判断の結果でしかない。国会審議を停滞させないためとか言ってるけど、そこは首相の判断に従うべきで、自分で決めることじゃないl。
そんなこと言い出したら、CIAから資金援助を受けてきたことが明らかになっている自民党は、今まで、誰か責任を取ったという話を聞かないのだけど、立つ瀬がないではないか。エジプトのムバラクと、大して違わないのだ。それともまさか、焼肉屋はCIAより影響力が(ry
もちろん、この先、別の責任追及が控えていて、それを避けるために辞任したという話もあるが、それにしたって、本来あるべき司法判断を待つならば、責任を負わされるのは、少なくとも現政権が崩壊するよりは先の話だ(苦笑)
いくら沈み行く船でも、最後まで職責を全うしなさいな。
そんな融通の利かない性格だから、尚更、外務大臣に不向きな性格だとも思うわけだが、民主&前原支持者でない自分でも、今このタイミングで外務大臣が辞任することで損ねる国益は、続けることで損ねる国益より大きいことは、認める。
中国やロシアが、前原辞任を喜ぶ様子が目に浮かぶ。
自民党は、どうやってこの問題点に気付いて、今この大事な時期に、政争のネタにしようと決めたのかね?
あーあ、また自民不支持な理由が増えてしまった。あの党は、どんどんダメになっていく。
国破れて山河あり...では困るんだけどなぁー...
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