2010年12月アーカイブ

大使のブログ

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「筆を擱く」
http://blog.goo.ne.jp/zoge1/e/635242cf53180a6d1f1a90f5800fcb91

大統領選挙後の混乱の続くコートジボワールの緊迫した状況を、日々大使自ら伝えてきた貴重なブログが、更新を停止した。

コートジボワール大統領選は、選挙管理員会の発表では過半数以上の支持を得た新大統領ウワタラが誕生したはずだったが、これを認めない現職のバグボ大統領の影響下にある憲法院が、ウワタラの得票の一部を無効にして、バグボが当選したと発表したことが、この混乱の始まりだ。

これに対し、国連や欧米だけでなく、アフリカ諸国も一致して、バグボを非難しているが、国内メディアを押さえて情報統制をしているバグボは、国連を内政干渉と強気で非難し、自らの正当性を国民に信じ込ませようとしている。

民主主義の根幹に関わる大問題であり、海外メディアの注目度は低くない。

そんな中、この岡村大使のブログは、どのメディアも伝えられない、日本語の貴重な情報源だった。なんせ、各国の大使や、国連コートジボワール活動(UNOCI)のチョイ特別代表と交わした会話を通じて、国際社会がコートジボワールにどう関わろうとしているか、日々リアルに語られていたからだ。

例えば、国民に悪影響を与えず、バグボにだけ圧力をかけるにはどうするか。
http://blog.goo.ne.jp/zoge1/e/b99df09f93381ba5b8b296f77021c2bb

海外メディアでも、バグボ一派に各国がビザ発給停止したことに対し、そんなところに行かなければ良いから意味がない、というバグボ側の反論が流されている。しかし、上記を見れば、そんな単純な話ではないことが分かるし、岡村大使がフランス大使にしたアドバイスなど、大変面白い。

こういう情報発信の仕方は、画期的だった。
隠れてやっているわけでなく、外務省としても大使のブログの存在は認められていたことが、下記にリンクが示されていることからも分かる。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/cote_d.html

一連の混乱以前の内容にしても、一般人には知りえない大使の仕事、日本のコートジボワールへの関わり方がリアルに分かる、本当に価値のあるブログだったので、とても残念だ。

こういう時こそ、ブログを続けることに価値があると思うが、価値があるからこそ、継続に何かしらの圧力でもあったのかと、疑ってしまう。注目が集まると、自由がきかなくなるものだが、国民が日本の外交をリアルに知る貴重なニュースソースを失ったことは、残念としか言いようがない。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/12/1220_06.html
今はお忙しいでしょうが、またいつか、ブログを再開してください。

東京都青少年健全育成条例改正案について、ブログで連続で取り上げるのは、本意ではない。しかし、平成22年第4回定例会(12月7日(火))本会議の、民主党代表質問に対する、青少年治安対策本部長の倉田潤氏の答弁に、あっけにとられた。

つっ込まざるを得ないというか、とても大変なことを暴露しているのに、どうしてもっと話題にならないのか、不思議でしょうがない。

以下、音声のみだが、どうして今回の条例改正が必要なのかという質問に答えている、4:26あたりから、4:52までで言ってることを聞いて、吃驚した。

性的感情を刺激する度合いが強くないから、現状で一般書棚に陳列されてる漫画について、性的感情の刺激度合いに着目した現行基準(条例)では規制できないから、新たに区分陳列の基準が必要と言っている。

つまり、今回の改正は、酷い性描写がない作品を規制することこそが目的だと、公言しているわけだ。

やっぱり、児童ポルノ漫画が酷いから規制すべきと石原都知事猪瀬副知事が説明してたのは、全くの嘘じゃないか。お二人は、上記理由を知った上で、デマで規制反対派を批判して改正案を通そうとしているのか、倉田潤氏に騙されて、本当に児童ポルノ漫画を規制するのに必要だと誤解して、改正案を通そうとしているのか、どっちですか?


改正案の8条と7条の関係を詳細に解釈検討して、社会規範に反する性交類似行為の描写を規制すると言っても、酷い描写が規制されるだけで濫用されないから大丈夫とか、改正案に賛成しようとしている都議の方々は、倉田潤氏の答弁の問題点に気付いただろうか?

結局、改正案で規制される、社会規範に反する性交類似行為って、一体どんな行為のことなんだよ。性的感情を刺激しないが、社会規範に反する作品?

正に、規制反対派が心配してる通りの話じゃないか

もの凄くコワいぞ。


続いて答弁してる、自主規制団体に属さないアウトサイダーの作品が不健全指定の51%を占めるって話も、出版業界との意見交換で、根拠の資料を教えてくれと言われて、都が出せなかった数字じゃないか?

こんな酷いことを公言する倉田潤氏が、どんな人物か気になったのだけど、志布志事件の時に、当時の鹿児島県警本部長として県議会で、県警の犯罪を否定する答弁をした人ではないか。
鹿児島県警の架空調書問題

なんで、そんな札付きの人物が、お咎めなしに、東京でも事実を曲げて犯罪を増やす仕事に専念できるのさ。次は、警視庁警備部部長に進むエリートコースだってのは、ホンマかいな?

地方議会をナメてる?

もう、賛成とか反対とか関係なく、こんな嘘で塗り固めた条例改正がされるなんて、都民として悔しいとしか言いようがない。


■追記12/11
なんだ、都小Pも、区分陳列が既に機能していることを認め始めた。
http://ptatokyo.com/blog/?p=652
>特に、漫画等については、性的刺激の強いものを青少年の目に触れないように区分陳列する制度が、条例に基づいて既に長年にわたり実施され、定着しています。

都小Pまで、性的刺激の強い漫画は、既に青少年の目に触れないように区分陳列されていると認めだしたというのは、規制派は一斉に、主張のベクトルを変更しはじめたということだろうか。今まで散々、区分陳列ができていないと、事実誤認を言い張っていた都小Pが、真逆の現状認識を示したというのは非常に面白い。

やはり、今回の改正が、性的刺激を基準にしない新たな規制の拡大であることを、都小Pも理解しているのだろう。

そして、続けて言っていることが、凄すぎる。

>それにもかかわらず、一部には、今回の改正に限って、表現の自由を侵害する恐れがある、漫画家等の創作活動を萎縮させるなどとして、この条例改正案に反対した人がいました。

既に規制があるのだから、もっと酷い規制だっていくらだって正当化できる、と言いたいのだろう。しかし、「今回の改正に限って」なんて、大嘘ではないか。いつも、規制強化の都度に、反対運動が起こっていたではないか。そんな客観的歴史的事実すら、都小Pは無かったことにしようとしている。(まあ、他にも嘘は沢山書かれているが(苦笑))

性的刺激の激しくない漫画でも、誰かさんの社会規範に反するストーリーを規制するという、日本国憲法を知る常識人なら躊躇するような論理の飛躍を、破綻した情緒的文脈で正当化する。反対派の意見を聞かないという、民主主義的手続を省略した不正義は隠し。

子供たちには、こんな恥ずかしい大人には、育って欲しくないな。

■蛇足
丁度、文庫版が出た「ハーモニー」を読み終えた。

そこに描かれたディストピアが、都条例改正の未来と少しダブった。
もちろん、もっと壮大な、素晴らしいSFだったけど。

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20101204ddlk13010267000c.html
>石原慎太郎知事は「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持ってやります」と応じた。


上記だけでもスゴイ発言だと思ったのだけど、同じ日の別の会見の発言も興味深い。

http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/kako22.htm
12月3日の会見の7分あたりで、条例改正案について記者から質問されて答えてる内容なんだけど...
「こういった出版物がほとんどフリーリーに展示されてる国って先進国でありますかね。例えばね、ヨーロッパに限らず、イスラム教の宗教圏、ユダヤ教もそうでしょ。一神教の普遍してる国家社会ってのはね、日本で考えてるよりこういった問題に対する戒律や規律が厳しいんですよ。北欧なんかいくと、大人を対象にした性関係、セックスの関係の出版物・映像は驚くほど開放的だけども、不思議なことに我々が対象にしている子供を対象にした、未成年を対象にしたね、ある意味じゃ変態的なね、性欲ってものを表示ってものは、これはありえないこととされてますね。これもやっぱり私たちね、考えたり、何も私たち西洋の真似するわけじゃないけど、したいと思わないけど、日本てのは宗教があってないようなものだからね、一種の汎神論の国ですから、こういった問題に対する宗教家の姿勢ってのがさっぱり見えてこない。


と、いうことで、支離滅裂な都知事の言いたいことをまとめると...

日本は汎神論で、一神教の国のように宗教によって社会が規律されてないから、変態的だ。姿勢が見えない宗教家に代わって、東京都が条例改正で都民を正しい宗教観に導いてやるぜ。

ということだろうか?


大きなお世話だ!

それなら、唯一神又吉イエスに都知事になってもらった方が遥かにマシだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090725/plc0907251801007-n1.htm
唯一神は、意外と良いお爺さんなんだよw


それにしても、一神教の国が戒律や規律が守られていてベストと思ってるとは、一体全体、都知事はどうしちまったんだ。そろそろ、老害じゃすまないぞ。

まさか、一神教の戒律の厳しい国は、日本より児童の性的虐待が少ないとか、誤解してる?
それとも、描写を規制するためなら、リアルな被害者が多いことには目をつむる覚悟?

同性愛者だって、イスラームの戒律の厳しい国じゃ死刑だったりするから、日本に助けを求めて難民申請してくるのだけど、都知事は死刑をお望みか?


大体にして、今度の改正案は、上記会見で言ってるような、子供をの描写を規制対象にする内容になってない。大人の描写も規制対象だ。都知事は、都の改正案も理解してないということだ。

不思議なことが多すぎる。


さて、日弁連も反対声明出した。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/101203_2.html
そそ、フィルタリングサービスの件も、保護者への義務の負担が酷い内容なんだよ。


こういう地方紙が、都の条例改正に苦言を呈するのは、珍しい気がする。
http://kumanichi.com/syatei/201012/20101202001.shtml
「漫画やアニメの監視に目を光らせるくらいなら、その視線を現実の子どもたちに注ぐ方が、どう考えても合理的だ。地域の人たちが取り組む地道な活動こそ、子どもたちを守り育む要であることを再確認しておきたい。」

まったくもって正論なご指摘。

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