2010年7月アーカイブ

当たり前の話
先日、以下の記事を読んで、何をアホな話をしているのかと、ある意味驚いた。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/26/news010.html

先祖帰りとか、何言ってんの?

「それならば、作品に関連したおもちゃを買ってもらう代わりに映像はタダですよ、で僕はいいと思っています。」って、それ当たり前の話ではないか。

アートアニメじゃあるまいし、マーチャンダイジングとセットでビジネスを考えるのは、商業アニメとして何も珍しい話じゃない。

今までそれが当然と思っていなかったなら、根本的に、権利をクリエイトするという発想が抜けてる、典型例だろ。


で、ネット社会の弊害?
ジブリのやり方に付いていく?
10人程度の会社で?

言ってることが滅茶苦茶。

ネットの力に屈して作画クオリティを上げて失敗したとか、この人が言うとギャグみたいだが、クオリティを諦めてブランド力を上げるとか、何の夢物語だろう?


ヲタク市場
確かに、ヲタク市場のパイの奪い合いには限界がある。

そもそも、DVD のセル市場は、少数のヘビーユーザー(年間購入金額3万円以上)によって買い支えられてきた。5年前の日本映像ソフト協会の調査では、国民(16~69歳対象)の6%のヘビーユーザーの購入金額が、セル市場全体の77.7%を占めていたが、昨年の調査では、ヘビーユーザーが5.1%に減り、金額はセル市場の57.5%に減少した。5年前のセル市場は、3,124億円で、昨年は2,674億円だ。

敢えて言うなら、DVD、ブルーレイのヲタク市場そのものが縮小してるのだ。

だから、ヲタク市場の外へ、ブランド力を上げて打って出ようという考え自体は正しい。内輪受けビジネスには限界があって当然で、そんなことは何年も前から、言われていたことだけどね。

だけど、その手法がまた、「浮動票みたいなところで争うのではなくて、組織票でがっちり固めてしまうという。」のはどうか?

また囲い込みかいな(苦笑)
逆に、浮動票の広大な市場を相手にすべきなんじゃないの?


■「Cat Shit One」
そんなことを思っていたら、市場拡大を具体的に目指している、とある作品に出会った。インターネットをネガティブに捉えず、本編全て(22分)をYouTubeで無料配信(公開期間:2010年7月17日~9月20日)している、「Cat Shit One」だ。
http://www.catshitone.jp/

そして、そのプロデューサーが、大変良いことを話している動画を見つけた。

こういう手法を選択したプロデューサーが、どんな考え方なのか興味があったのだけれど、 元ビルドアップの岡部氏で、いつの間にか円谷プロを辞職して、新会社を作っていたようだ。時期的に考えれば、円谷がパチンコメーカーのフィールズの子会社になる直前だから、それを嫌っての辞職なのかもしれない。まあ、想像の域をでないが。

以下、面白い発言を抜粋してみる。
-->
オンラインで映像を輸出することがテーマにある。
日本の市場が冷え込んでる。お子様が減ってますから。
だから、やっぱりコンテンツは、海外に対して売っていかなきゃいけない。色んなところで唱えてるけど、ほとんどシカトされてるんですけど。

そういうところでインターネットのインフラを使えば、まずは単純に売れる。
じゃあそのお金どうするのというところがあるはある。
僕から言わせれば、海外と、じゃあパートナーシップどっかと契約して、どっかの放送局とやってどうこうやる形よりは、自分たちで海外に向けて発信して売っていく方が、最終的には利益がデカイだろうと。

あとは、ジャパンなんとかクールとかおっしゃってるけど、あれはでも、なんでしょうねぇ。例えば、アメリカのアニメエキスポとかコンベンションで、そういう人が取材にきて、ほらアメリカではこんなに凄い、日本のコンテンツがウケてるんですよと、そこだけ切り取って全米とか見ちゃうのヤバいでしょうと、僕5年住んでたから分かるんですよ。そんなにはウケてないんで。

自分たちで売っていくってところで、インターネットをフル活用して動いていけば、僕はもう活路が出ると。

なんでハリウッド映画が、凄く巨額のお金をかけるかとすれば、それはマーケットが広いからであって、だからマーケットを広げるってところを、僕らも模索していかない限りは、いくらクリエイティブで凝ったモン作るとか、もっと愛情がどうこうとか、そんなもの、全然お金って裏付けがなければ表現できませんから。

それをじゃあ、僕は実はずっと、そういう座布団を用意してくれるプロデューサーが現れると思っていたんです。作っていたから。
だけど、そんな人一生現れない。僕は40過ぎた時に分かったんです。ああ、もうない。そんな人現れないから、じゃもう自分でやろうと。
<--以上、抜粋終わり


なんつーか、成功して欲しいですな。

通常、短編作品を単館上映しても、赤字。でも、劇場公開で認知度上げて、DVDとか売る。今回は、赤字の劇場公開の部分が、YouTubeに置き換わった。

今のところ、国内のアドレスからのアクセスしか、YouTubeは見られない設定だそうな。

今後、DVDとブルーレイに加え、Amazonでフィギュア売って、そういうマーチャンダイジングを全部、製作元で仕切るそうな。(日本て、製作委員会で権利を細分化するから、ダメなんだよね。)

あと、3D版も作ってるとか。


ということで、公開されてる本編。(追記:既に公開は終了しており、見られません。)


感想としては、よくできてると思うけど、原作がベトナムなのに、現代風に中東を舞台にしてしまったのは、どうなんだろう?という気がする。

アメリカを中心とする中東での戦争の不正義が叫ばれてる昨今、砂漠で駱駝を殺しまくるって、世界的にはKYかも(^^;

可愛いウサギがリアルなことをするギャップが、効果的な演出なのは分かる。しかし、普通に見たら、中東に悪意のある作品てことになるだろう。これが、サウスパークみたいな意図が明確な作品ならまだしも、これは多分そうじゃないだろうな。 単に、配慮が足りない感じがする。

(もし、サムライの格好したサルが悪役で、殺されまくるアニメがあったら、日本人としては素直に見られないだろうと思うと、中東の人々に謝りたいくらい下品だ。)

平和な国のミリタリーマニアは、これでOKな感想なのだろうか?

作品としては成功して欲しいけど、中東向けには絶対に配信しないで欲しい。
うちのブログは、中東関係のエントリーも多いので分かると思うが、冗談じゃなくてね。


蛇足
ところで、エンディングに「Contents Cloud Creation Society for Producing "Cool Japan"」というのが出てきて、デジハリやボーンデジタル、HPなんかの企業名が出てくる。(IBMの名前がないのにIBMの園田氏の名前だけ出てくるのは謎。まさか、またHPに出戻りました?)

恐らく、ソフトとハード各社をデジハリで協力させ、クラウドのレンダーファームを試験運用でもしたのだろう。

かつて、ある劇場作品のレンダリングでIBMの世話になったが、あれで苦労した成果が、こういう作品に少しでも生かされてるなら、ちょっと嬉しい。

しかし、ジャパンなんとかクールを疑ってるプロデューサーが、Cool Japanと冠するレンダーファームの世話になっているとしたら、ちょっと皮肉だ。

まあ、Cool Japanは、僕もヤバイと思ってるので、話は合いそうだけど。
クール・ジャパンのマヌケ

■追記
http://www.ida-shop.com/category/12.html
注文した。微力ながら支援。

■参院選終了
自分は現在無党派で、特定の政党を支持はしていないが、山田太郎氏のダダ漏れ動画を見てから、氏を支持してきた。
http://maruko.to/2010/06/post-86.html

しかし、残念ながら、落選となった。
みんなの党の比例は7議席で、7位の得票は37,191票であったが、山田氏は10位で30,663票であった。出馬を決めた5月末の時点では、比例はもっと議席数が取れるという算段で、3万票で当選できるだろうという話だったのが、首相の辞任で予定が狂ったようだ。みんなの党は、5月末まで四十七士作戦などと銘打って、比例だけで二桁いけると考えていたようなので、山田氏の3万票は、立候補を決意した時点で課された条件はクリアーしたことになる。しかし、計算通りにはいかなかったということだ。

考えてみると、衆院選が比例+小選挙区の重複立候補制であることに比べ、どちらかしか立候補できない参院選は厳しい。
加えて、昨年の衆院選で、比例区の名簿に名前を載せただけで当選できてしまった民主党の磯谷議員のような、棚ボタ当選の可能性もゼロに近い。名簿式比例代表制衆院選と異なり、参院選非拘束名簿式比例代表制は、自力で票を獲得しなければ、同じ党の他の比例候補者に負けてしまう。だから、全国比例の候補者同士は、同じ党内でも競争相手であり、互いに選挙協力もままならないという矛盾が生じる。比例代表制は、政策本位・政党本位の選挙制度のはずなのに、だ。

■その矛盾が顕著に出たのが、みんなの党
みんなの党は、金銭的な支援や、支持団体などがある他党と異なり、各候補者が自力で手探りで選挙活動をしているということが、山田氏のダダ漏れ会議から見て取れる。良い意味でも悪い意味でも、吃驚するくらいアマチュアリズムそのもの。しかし、全国比例に立候補した候補者が、有名人でもないのに自力で全国に名前を売るなんて困難だ。その証拠に、比例における党名・個人名の得票率で、党名得票率が他党と比べ物にならないくらい高い。そして、個人名得票数は、トップ当選者ですら、他党では落選レベルなのだ。

比例の総得票数がほぼ同じだが、組織力のある公明党と比較すると面白い。公明党の比例で、次点で落選した候補者の1/5しか、みんなの党のトップ当選者は得票していない。しかし、比例での獲得議席数は、みんなの党が1議席多いのだ。

また、今回は単なる有名人候補が多数落ちたとも言われているが、あれは単に、不人気な政党から立候補したからに過ぎない。有名人が大量の票を獲得していることに違いはない。例えば、比例で落選した元野球選手の中畑や堀内の得票数は、みんなの党のトップ当選者よりもずっと上だ。江本だって、みんなの党なら余裕で当選できる得票数だが、国民新党だから落ちたのだ。(まあ、みんなの党は、そんなスポーツ選手なんぞ擁立しないからこそ、支持を集めているのだろうが。)

これこそが、比例代表制が、政策本位・政党本位の選挙制度と言われる所以だ。単なる人気者では当選できず、党の政策が支持されれば、知名度が低い候補者でも当選できる。

ところが、非拘束名簿式である結果、党内の比例候補者同士が競争相手となり、組織力が弱いみんなの党の候補者は、連携すら困難だったようだ。それでも山田氏は、経済5レンジャーと題して、経済人候補者の連携による政策提言で相乗効果を狙った。しかし、記者会見を1度開いただけで終わってしまったし、その記者会見ですら、経済5レンジャーのメンバーのうち比例選出の藤巻氏は現れなかった。これがもし、衆院選の比例区のように、同じ党の候補者同士の競争が生じない制度だったら、党として結束するような選挙協力がもっと可能だったろう。

もっとも、党の拘束が緩いこと自体、みんなの党の面白いところではあるし、統率が取れないのに候補者を立て過ぎのだろうと言われても仕方ない。党がどこまで統率するか(というか、当然に統率していると誤解してる人が多いのでは?)だろうが、無党派層メインの政党であるため、振り分けるような票田も、支援組織もほとんど存在せず、「各自の才覚でガンバレ!」というのが実状だったようだ。当たり前だが、仮に自分が比例の候補者で、地元票で足固めしようと考えていれば、同じ党の他の比例候補者が地元に演説に来るのは、とても迷惑だから断るに決まっている(苦笑)

結果、みんなの党の比例は、PHP総合研究所元社長の江口氏を除けば、昨年の衆院選候補者で数年活動していたり、元国会議員、元県知事、元県議会議員、二世...と、既に特定の地域で知名度のある候補者が、その地域の得票によって上位を独占した。これは、みんなの党の大半の支持者の人々には、さぞ不本意な結果のはずだ。「みんなの党」と書けば、きっと山田氏や藤巻氏のような実業家・経済人が当選できると誤解していた、選挙制度に詳しくない人々だ。

どの地域から何票の得票があったか分かっているそうだが、山田氏は、全国的に均等に得票した(正に全国比例の趣旨に合致)結果の3万票だったそうだ。氏が毎晩ニコ生やustでダダ漏れ動画配信をやっていて、視聴者がどこに住んでいるのか質問すると、全国(+在外邦人まで)の地名が画面に次々と流れたのが印象的だったが、それが選挙結果にも反映されたのだろう。つまり、ネットを活用した結果とも言えるのではないか。全国区の比例代表選挙の制度趣旨に合致した選挙活動方法が、ネット利用なのだとも言えるだろう。しかしそれでも、非拘束名簿式の結果、党内の「地盤・看板・鞄」な候補者に及ばなかった。一応、山田氏は製造業に関する政策が中心だったので、大田区を中心に活動していたが、地盤と言えるほどには固められなかったようだ。(大田区の小学生の間では、山田太郎と言えば超有名らしいw)

この選挙制度は、確かに政党本位だが、党内ではタレントや地盤を持つ候補者に有利で、結局は個々人の候補者の政策が軽視される仕組みになっている。個人的な意見としては、参院選の全国区こそ、全国から政策で支持される候補者が当選すべきと思う。将来、公選法が改正され、公示後のネット選挙活動が解禁されたら、政策本位の候補者が当選できるように、多少は変わるだろうか?

まあ、個々の選挙制度設計は、立法府に広い裁量が認められ、過去の裁判でも最高裁は違憲とは言わないできたのだが、衆院選と参院選を比較することで、非拘束名簿式比例代表制の不合理さが明らかとなったと思っている。

良識の府」の参議院が、衆議院よりも、一層人気投票になっているのはおかしい。衆議院は名簿に名前を書くだけでも当選できて、参議院はタレントや特定の地盤を持つ候補者しか当選できないって...制度設計のバランスが逆ではないか。だから、ろくに知らずに、参議院が不要だなんて極論を言う人が出てくる。


■落選ダダ漏れ
さて、落選の翌日の昨晩、多少は失意から立ち直った山田氏が、選挙戦を振り返って、「ラストダダ漏れ」と題してニコ生+ust配信をした。

これまた、後藤弁護士が立候補した時のショックとか、凄く本音をダダ漏れていたw
山田氏が創作物表現規制に反対の立場を明確にしていたのに、規制推進派の後藤氏を、党が比例で擁立してしまい、みんなの党プロパーであるはずの規制反対の支持者が離れてしまった件だ。一時期、「後藤 みんなの党」と検索すると、ネット上にみんなの党批判が溢れていた。
(実際自分も、ガチガチの規制推進派の後藤氏擁立を知って、みんなの党の支持をやめた身なので、あれで失った比例票がさぞかし多かったろうと、想像している。これは、みんなの党がアジェンダの党たる所以で、アジェンダに書かれてない創作物表現規制については、党のスタンスはフリーで、各候補者の自由だったために生じた矛盾であり、同時にこの党の面白いところでもある。しかし、この件に関しては、明らかにマイナス効果が大きかった。13,122票しか獲得できなかった後藤氏のために、党のイメージがどれだけ悪化し、どれだけ票を失ったのか、人選ミスを呪うしかあるまい。後藤氏が落選したのは良いが、当選した中に規制賛成な人物がいるので、みんなの党が今後どうなってしまうのか、心配ではある。)

他、今まで報告を続けてきた、山田氏の総選挙費用の報告もダダ漏れた。なんと、供託金(600万円)を除き、総選挙費用は21,514,543円かかったそうな!
みんなの党からの資金援助はゼロで、献金もゼロの山田氏は、これが全部自腹なのだ(^^;;;;

資金力のある他所の党が、当選の厳しい候補者に何千万円も支援するのと、全然違う選挙戦をしてきたことが、これだけでも明らかだろう。

約2100万円で、獲得したのが約3万票ということは、単純計算で700円/票ということになるが、他の候補者で選挙費用を明らかにしている例を見たことがないので、コストパフォーマンスの比較のしようがない。しかし、ネットよりも人海戦術で当選するような人々が、山田氏の何倍もつぎ込んでいることは、想像に難くない。

そんな山田氏にとって、公選法の改正が先送りにされ、公示後のネット活動が極端に制限されたことの痛手も、上記ダダ漏れのスタッフの発言でも明らかだ。Twitterも使えなくなった結果、公示後、演説会などの告知をする術を失い、途方にくれたそうだ。少数のスタッフで、組織的な支援もなく、ネット無しに聴衆を集めることなど、誰が考えても不可能だ。つまり、現行の公選法は、金と組織を持つ候補者に有利になるように、そもそも作られているということを、思い知らされたようだ。

実は、上記の選挙後のダダ漏れも、完全にセーフかというと、判断の難しいところもある。公選法178条は、選挙期日後のあいさつ行為を制限している。「自筆の信書及び当選又は落選に関する祝辞、見舞等の答礼のためにする信書を除くほか文書図画を頒布し又は掲示すること。」(178条2号)は、禁止行為なのだ。(だから、ダダ漏れの途中で「感謝しちゃいけない」という会話があるw)

落選しても、文書図画を頒布、掲示してネットで御礼してはいけないなんて法律はアホ過ぎだが、ネット選挙解禁のために178条はネットには不適用とすべきだとは、マジメに議論されている。

公選法の限界に挑戦してネットを活用してきた山田氏には、是非とも当選して法改正をして欲しかったが、この点の議論に詳しい民主党の藤末氏が再選したことが、せめてもの救いではある。

山田氏が今後どうするのか分からないが、あの党が変な方向に進まないために、今後も政策に関わって欲しい。

山田太郎s.jpg

とりあえず、お疲れ様です。ノシ

■その他
ということで、みんなの党の獲得議席数は、世間的には大躍進と言われているが、党内では恐らく、当初の予定を大幅に下回ったと考えているはずだ。10議席獲得というのは、参院で1議席で待っていた川田氏にとって、法案提出に絶対必要な最低ラインでしかなかった。

「川田龍平がみんなの党に入った訳(=民主党を蹴った訳)」
http://maruko.to/2009/12/post-75.html

今から読み返すと、川田氏の読みが当たったとは言える。ほぼ同じ頃、参議院で自民党を離党し話題を呼んだ田村氏が、その後民主党に入って今回落選してしまったことを考えると、意味深い。

「知る権利」

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「ゆうパック」遅配なお続く 累計32万個に』:日本経済新聞 電子版 7/5 20:52
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宅配便「ゆうパック」の配達が遅れている問題で、日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)は5日、1日からの累計で32万個程度の遅配が発生していることを明らかにした。5日は6万個程度の荷物が配達時間に間に合わなかったもよう。総務省は6日に日本郵便に対して正式に報告を要求。その内容を見極めたうえで、業務改善命令などの行政処分が必要かどうかを判断する。
<--


ゆうパックの遅延問題が話題になってから、郵政の元社外取締役の松原氏のツイートも話題になっていて、やっとトゥギャられて、郵政民営化委員会メンバーの野村氏とのやり取りと相まって、とても興味深い話になっている。

http://togetter.com/li/33701

1年以上も、郵政民営化委員会が開かれず
http://twitter.com/NomuraShuya/status/17778313757
こんな状況とは、正直驚きだ。

ところがマスメディアでは、上記でつぶやかれているような問題の詳細に、踏み込んだ報道が見当たらない。これをまともに取り上げたら、どう差し引いても、民営化を逆行させた現政権への批判になってしまうからだろうか。

選挙期間中の報道は、公平さに十分に配慮しなければならないというのは分かるが、この時期だからこそ国民としては、「知る権利」だって主張したいところだ。

当事者は、そりゃ逃げたいだろうさ。
http://twitter.com/matsubara_s/status/17790409087

官営化への逆戻りを批判してきた人々にとっては、逆に良いタイミングで問題が露呈した、とも言える。
http://twitter.com/matsubara_s/status/17836330511

思うに、現経営陣の就任時、天下りだけど優秀だからOKと説明した人々は、その人選が実は、常識的な判断能力すら持ち合わせていない人々だったという現実から、逃げてはいけない。

そして、ゆうパックで被害を被った人は、配達員などを責めることはせず、怒りの矛先は、選挙の投票で示すべきだ。

逆に、これが選挙に影響しないなら、この国の民主主義は機能していないということだ。


最近、Twitterでしか「知る権利」を享受できていないと感じる事柄が多すぎる。

>追記
引き続き松原氏は、理路整然と質問に答えている。
http://twitter.com/matsubara_s/status/17918291317
http://twitter.com/matsubara_s/status/17918365772
http://twitter.com/matsubara_s/status/17918441750
http://twitter.com/matsubara_s/status/17918541804
http://twitter.com/matsubara_s/status/17918647461

思うに、ネット選挙が解禁されていれば、公示後に露呈したこの政府の失策は、大きく叩かれたことだろう。公選法の改正の必要性を、より実感させられる出来事ではないだろうか。

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