大阪 → マニラ 99円の時代

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http://www.cebupacificair.com/web-jp/
大阪-マニラ99円の案内は、セブパシフィック航空の直販サイトの価格だ。

lcc.jpg

これは、表記ミスでもなんでもない。
いわゆるLCCでは、よく目にする価格だ。
しかし、日本発の便でこの価格は、珍しい。

マニラまで、諸税込みでも3千円程度とのこと。


世界的には、LCCによる空の価格破壊は一般的だが、日本では様々な規制や、旧態依然とした日本の航空会社の高コスト体質保護の必要性からか、格安とは名ばかりの航空会社がいくつかあるだけだ。世界はLCCによる安価な空の旅が常識化し、日本の空だけが鎖国的な高コストで無駄に守られてきた。

先日、高速道路料金が1000円で乗り放題となって話題となった。もちろん、賛否両論だが、少し問題点が似ている。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090412/trd0904120801001-n1.htm

この記事で言うなら、安くなった高速道路に客を取られた(かどうかは別にして)と主張する、フェリー会社の立ち位置こそが、JALやANAだろうか。そして、安くなった高速道路が、海外のLCCに例えられる。かつ、その行き先は、日本ではない。つまり、安く行けない日本には、わざわざ高い金を払って来ようと考えず、他国に人が流れる。観光立国として、海外旅行者を増やそうという政策との矛盾も明らかだ。行くための交通費だけでも高い国に、来てもらうことがどれだけ困難か...

公共性の高い交通インフラとしての空が、国際競争からかけ離れた高コスト体質であることは、国内旅行を敬遠させる壁ともなる。海外に行った方が安いのであり、国内観光産業にとって、デメリットしかない。被害者は国民でもあるわけだ。


しかし、変な話だが、アメリカからは、JAL西松社長の質素ぶりが大絶賛だ。

http://labaq.com/archives/51136194.html
http://news.livedoor.com/article/detail/3923658/

まあ、JALの高コスト&トラブル続出体質が、日本の空に壁を作ってきたのだからのだから、経緯を知れば、西松社長の今のやり方は理解できるだろう。
2006年9月当時の西松社長のインタビューも、今見ると興味深い。
http://www.ntv.co.jp/news/asx/060901019_300k.asx

この後、JALの再生プランの一つとして、今の西松社長の給料が決まった。
http://www.j-cast.com/2007/02/07005402.html

ま、西松社長という人は、話題性のある人ではある。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1186459.html

改革していること自体は、評価されるべきだ。
http://www.jal.com/ja/corporate/greeting.html
しかし、そろそろ結果を求められる。


2010年10月の羽田拡張が、日本の航空行政のターニングポイントだろう。


観光立国政策と、地方空港の解放、LCCとの公正な価格競争...全てはリンクしなければならない。縦割り行政では永遠に解決できない。

LCCの恩恵にあずかり、鉄道と変わらぬ敷居の低さで、空路を日常的に使えるという海外の常識が、日本の非常識でなくなる日は、いつだろう?

ちなみに今の僕は、マニラに99円で行く気は無いですが、いつか、サクッと気軽にネットで見つけたLCCのチケットで、海外に行ってみたい。

高城剛みたいにw


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このページは、ranpouが2009年4月22日 10:49に書いたブログ記事です。

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