今回は、前大会終了後亡くなられた、木下蓮三氏関連の凝った展示や特集がとても印象的でした。 特に展示は、ボランティアの心のこもった協力とアイデアで、ただ資料を見せるだけではなく、蓮三氏を身近に感じられる素晴らしい内容でした。 入り口で懐中電灯渡された時は、何が起こるのかと驚きましたが(^^;;
また、今回目玉だった、国際名誉会長レイ・ハリーハウゼン特集や、国際審査委員ルネ・ラルー氏の「ファンタスティック・プラネット(FANTASTIC PLANET)」の上映なども、 直接本人から制作に関する背景や、当時の苦労話が聞けて、広島ならではの貴重な体験でした。
あと、今回の「ヒロシマ・スペシャル」は、何故か日本人作品ばかりで、もっと幅広く滅多に見られない作品を見たかった自分としては、ちょっと不満でした。 日本人の作品だと、ビデオやDVDで持ってたり、何かしらの機会に見たことのあるものが多く、なにも広島まできて...って感じでした。まぁ、何か意図があったのかもしれませんが、何故日本の作品ばかりを選んだのかについては、特に解説は無かったように思います。
平和のためのアニメーションは、悪くはなかったですが、どこが平和のためなのかよく分からないものも多かったです。この枠で上映される作品の基準は、反戦とかに限ったものではなく、幼児虐待や人権、環境問題まで含めているようですが、ジャンルが広がりすぎてるのかもしれません。
例えば、「シンチェ(Sientje)」という作品は、女の子が大暴れして、物にあたって、落書きして、もうどうにも手のつけようが無い様子だったのに、母親が現れた途端に甘えん坊になる、というだけの内容ですが、まぁ子供ってそういうのあるよねとは思うし、その極端な行動が笑いを誘うのですが、これって平和のためなの?と見ていて悩んじゃいました。
平和的メッセージに解釈も出来るけど、これ作った人はそこまで考えてないだろ、みたいなものが多く、プログラムとしてのまとまりに欠けてました。
他にはもちろん、子供のためのアニメーションや世界の子供の作品、オーストリア特集とかあったんですが、あんまり印象に残ってません。 一つ言えることは、子供のためのアニメーションは本当に幼稚なのが多く、世界の子供の作品は残酷でぶっ飛んだ話が多いってことでしょうか。子供を甘く見てはいけません。
インド特集の「犠牲を忘れるな」っていう、兵士の写真に弾痕がダダダダダ〜ってついていくやつは、その写真が変で、ミョーに記憶に残ってますが。
アジア・コレクションで、マレーシアの「予告編:マラッカの姫とマンスパイダー(The Princess Of Malacca And Mann Spider - Movie Trailer)」だけは唯一、かなり面白そうで、是非本編を見たいと思いました。3Dと2Dのアニメーションが上手く馴染んでいました。
あ、あとは、「音楽とアニメーション1 ジュディス・グルーバー・スティツァーによるプレゼンテーション(MUSIC AND ANIMATION 1 / Presentation by Judith Gruber-Stitzer)」という、アニメーションにおける音楽の重要性を説くプレゼンテーションも見ましたが、これは意外な作品を例に取り上げていて面白かったです。
また広島ではほとんどやっていない、ビデオなどの作品販売を会場でやって欲しいという話題が出ていましたが、大変でしょうがこれは是非実現させて欲しいです。
海外の大会では、かなり定着しているようですが、広島は非商業主義的な雰囲気が強く、またそれが良いという意見もあったりで(非商業主義の作品の発表の場となるから)なかなか難しそうですが、海外の優良作品が会場でしか見られないというのは残念です。
2000年大会のお土産がビデオだらけになることを祈ってます。
今回のお土産の目玉は、大会副会長の久里洋二氏に直接描いてもらった、僕の似顔絵入りTシャツでした。利益なんて度外視で、信じられないほどの格安サービスでした。このアットホームな雰囲気も、広島大会の良いところですから、続けて欲しいですが。
ちなみに、洗濯して消えたら恐いので、このTシャツは一度も着ないで自宅に飾ってあります(^^;;;
次の大会には、行けるかどうかまだ分かりませんが、2000年大会というだけで今から期待せずにはいられないですね。
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