国際審査委員の作品紹介


国際審査委員は、コンペを審査するのですから、やはり実力のある人でなければならないでしょう。 それを確認する意味でも、この作品紹介は重要だと思うのですが、今回の目玉はマーク・ベイカー氏の「ジョリー・ロジャー(Jolly Roger)」でした。 あのマーク・ベイカーですから、見なくても面白いことは保証済みみたいなもんなんですが、これがまた期待通りの作品で嬉しかったです。 後でマークベイカーのフレーム・インがあったのですが、そこで興味深い話がいくつか聞けました。

「ジョリー・ロジャー」を見た人なら、「アイアイサー キャプテン!」と言っただけで通じると思うのですが、やはりマーク・ベイカー本人も 「言葉のサウンドエフェクト」を重視しているそうです。ストーリーは、海賊と海軍の間抜けな戦いだけなんですけどね。海軍はキャプテンとクルー一人と猫一匹だけとか、そのシチュエーションだけで笑えます。 キャプテンには、常にどうでも良いことを叫ばせ、クルーには「アイアイサー キャプテン!」しか叫ばせないのも、サウンドエフェクトですね。 キャラクターから考え、そのキャラに何をさせたいか、という視点からストーリーを考えるそうです。カットにこだわらず、全体の流れを重視するように注意するとも。

他には、前回のコンペで上映された「ダダ(DaDa)」とか、これまた名作の「アンナとベラ(Anna & Bella)」もありました。

全く知らなかったのは、「少女と兵士(The Maiden And The Soldier)」です。意外と残酷で笑っちゃいました。
戦場で婚約者を探す少女が、野戦病棟で両足を失った婚約者を見つける。しかしそこでは、死神が順々にベットに横たわる兵士の命を奪っている。 少女は、死神の助手の両足を無理やり切断し、それを婚約者に縫い付け、婚約者は生きかえって、二人は幸せに...
こんな強引な話で良いのか!!って、あんまりブラックなんで吃驚しました(^^;;

何はともあれ、ここで作品を出すような選考委員は、やっぱり流石でした。


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