ベスト・オブ・ザ・ワールド1・2


20日と23日に分けて上映されたベスト・オブ・ザ・ワールド1・2について、まとめて紹介してみます。

 初っ端から、「アブソリュート・パヌシュカ(Absolut Panushka)」です。
これは、丁度大会の前に出版された「夜想34」のパペット・アニメーションの特集において、トルンカの弟子の川本喜八郎さんのところで話が出てきていたので、見た瞬間「なるほどぉ」と分かりました。

スウェーデンのアプソルート・ヴォトカ・カンパニーって会社が世界の25人のアニメーション作家に、10秒で、必ずどこかにアプソルート・ヴォトカの瓶の形を入れるという条件で発注したもので、この作品を連続でいきなり上映したのです。 川本さんの「李白」は、流石に際立っていました。ただ、CGを使ってると夜想に書いてあったので、それも楽しみだったのですが、単に文字に使ってるだけのようでした。

川本さんの作品を含め、一連の作品は上のリンク先から自由に見ることが可能ですから、是非見て下さい。

これもそうですが、CM作品が非常に多く、地球にぶつかりそうな隕石をスーパーママに変身して瞬時に粉砕し、何事も無かったかのように子供にコーラを飲ませるコカ・コーラの「コーク”スーパー・ママ”(Coke "Super Mom")」や、 靴のエアクッションの中で日々戦う小人(つまり、靴履いてる人が激しく歩くほど、靴の底では「あっちを持ち上げろ、今度はこっちだ!」と小人が戦っているという...)を描いたリーボックの「フット・ソルジャーズ(Foot Soldiers)」、 他にも、スター・バックス・コーヒーやソニー・ディスクマン、ナイキのCMもありました。

前回の広島の国際名誉会長だった、ラウル・セルヴェさんの「パピヨン・ドゥ・ニュイ(Nachtvlinders / Papillons De Nuit(Night Butterfly Or Moth))」は、 蝶が人形(マネキン?)等に命を吹き込んで飛び回り、それが踊りだしたりするのですが、その踊るシーンがちょっと複雑で、実写合成なのか非常に悩みました。 シーンによって、スカート等の揺れ方からアニメじゃないように見えるのですが、どこまでアニメでどこから実写か、ほとんど見分けがつかない感じでした。 会場で、PAL方式でビデオが売られていたのですが、同じ会社の人が「あとでじっくりと手法を見たい」と買っていたので、NTSCにダビングさせてもらうつもりです。

前回の大会の時は、ここで「ウォレスとグルミット〜危機一髪」が上映されたのですが、今回はアードマンのクレイアニメ「舞台の恐怖(Stage Fright)」が上映され、流石に上手かったです。 やっぱり、アードマン アニメーションズにはCGよりもクレイで続けて欲しいものです。あの味は、あそこしか出せません。沢山カワイイ犬が出てくるし、「そこまでやるか」ってくらいリップシンクしてました。

他にも、クレイ作品はいくつかありましたが、「牛の障害物競走(A Steeple Chasing Cow)」は笑えました。

  • 鶏の卵を工場のような場所で生産していて、ねずみのマウスを操作して生産を管理している男。
  • 牛が突撃
  • バグで大混乱
    まぁ、ハチャメチャギャグものなので、見なきゃ分からんですね(^^;

    意味深なのが「ストリング(The Strings)」。

  • 糸を引きずる人々
  • 糸がからまって身動き出来ない人
  • 長い糸を重そうに引きずる人々
  • カップルを結ぶ糸
  • 糸が引っかかって切れる人
    糸が人のしがらみを表してるんでしょうね。ちょっと良かったです。

    そういう意味では、「トゥ・ダイ・ア・リトル(To Die A Little)」も良かったです。
    本に囲まれた机で仕事してるオッサンが、パン食べようとしたらハエが。
    そのハエを殺したら、ハエの死体がゴミ箱の紙と一緒に再生紙になり、やがて本となり、オッサンの頭上の本棚へ。
    そして、分厚い本(ハエ)がオッサンの頭に落下して...ってだけなんですが(^^;


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