とても印象に残ったのが、イランとイラクの作品でした。
イラクの「Zo、バードマン(Zo,the Birdman,Iraq,Tarik Al-Jubouri)」は、 最初から十分な器材がそろわず、画像が乱れているとの注釈付きで、 とにかく凄いのです。
同じシーンの使いまわしが多いのは当たり前として、 (どういう方法で撮影したのか不明ですが)原画の外枠まで(固定用の穴も) 場面によっては写っているのです(^^;;
原画用紙の外まで写っているということは、キャラクターの腕の先が 途中から消えて無くなっていたり、突然途中からキャラクターが浮かび上がって きたりする訳です。
内容的には非常に宗教色の濃い作品で、神の遣いらしき背中に 中途半端に羽の生えたバードマン(顔はビートたけしみたい(^^;;)が 悪の魔人を退治しに行くというだけなんですが、いかにも弱そうな バードマンの戦う姿は、「がんばれー」と叫びたくなるくらい 弱々しく見えました。(笑)
実際、今回見たのはシリーズの一部らしく、バードマンがやられて 逃げるところで話が終わってしまい、非常に残念でした。
悪いですが、笑いが込み上げてきて仕方なかったです。
これに対して、イランの「ザ ジュエル マウンテン(The Jewel Mountain, Iran,Abdolah Alimorad)」は非常に滑らかな動きを見せる人形アニメで、 とても完成度が高く、ストーリー的にも楽しめました。
最後は、お国柄か僕にはちょっと残酷な感じでしたが、
とても質が良いアニメでした。
隣接した国なのに、こうも差が出来てしまうものかと驚きました。
また、イスラエルの「パティット(Patit,Israel,Dovi Keich)」は、 更に全く別ジャンルで、 ペンギンらしきキャラクターが円形の”何か”を使ってひたすら遊びまわるもので、 見ているだけで楽しい作品でした。
この中東地域は、もしかしたら良質なアニメの宝庫なのかもしれないと思いました。 (ただしイラクは除いて(^^;;;)
他に、韓国の短編作品が多く上映されたのですが、 ストーリー性のある長編を見たいと思いました。
マレーシアのアニメとは、どんなものなのか知りませんでした。
驚かされたのが、非常にコンピュータを使った作品が多いことです。
しかし、コンピュータといってもディズニーなどとは全く違う、 もっと初歩的な使い方です。
セルアニメは、日本の昔のアニメを見ているような感じで、 今回は特に目新しい作品は無かったです。
マレーシア同様、これらの国のアニメについては全く知りませんでした。
海外との合作によって、技術的には高いものがあると解説があったのですが、 その高い技術が生かされたと感じられた作品は見当たりませんでした。
芸術性のある作品は少しありましたが、長編アニメは元々少ないとのことで、 技術があるなら長編是非作ってもらいたいと思いました。
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